【相続事例】海外に嫁いだ姉の失踪宣告をして相続手続きを進めたケース

当事務所では横浜市を中心に神奈川県全域から相続のご相談を沢山いただいております。

相続はお客様のご状況によって複雑な手続きが必要になるケースも多いので、少しでもお困りごとやご不明点がございましたらお気軽にご相談いただけますと幸いです。

今回は相続人のうち、結婚等を理由に海外に住んでいる、いわゆる海外在住者がいたケースについて司法書士が解説します。

相続人が仮に海外にいても、相続人間で遺産の分割方法について遺産分割協議書をまとめる場合は、全員が遺産分割協議に参加する必要があります。

海外にいる相続人が署名捺印などしていなければ、その遺産分割協議は成立していないことになります。

お客様のご状況

これは亡くなった女性(被相続人)が会社を経営していました。

かなり高齢の方で100歳を超える方でした。

被相続人にはお子様がいなかったので、兄弟姉妹や甥姪が相続人となります。

兄弟5人いたのですが、既にほとんどが亡くなっていて相続人の大半は甥や姪になります。

この兄弟の中で1名、被相続人の姉(以下、姉)にあたる方がいて、姉は結婚直後に海外に嫁がれていました。

親族の話では、海外に嫁いだ直後に病気で亡くなったとの話ですが、そもそも兄弟全員が亡くなっているため、全て伝聞での話となります。

そもそも昭和30年代の話のため、記録なども無く、手掛かりもない状況です。

ただ姉の死亡の記録は日本の戸籍には反映されていません。

結婚時にそもそも国籍離脱の手続きなどをしていないため、姉の年齢は100歳を優に超えていますが、日本での戸籍では記録上は生存したままになっています。

ただ仮に国籍離脱の手続きをしていたとしても、あくまでそれは国籍を離脱しただけであり、その後の亡くなった証明にはならないので、同じような議論になっていたかもしれません。

しかしながら、日本の戸籍において、被相続人の兄弟姉妹で唯一生きているとなっている以上、この姉についても、失踪宣告の手続きを取る他にありませんでした。

問題は被相続人の死亡日です。

失踪宣告には、「普通失踪」「特別失踪」の2つがありますが、「普通失踪」については最後に連絡が取れた状態から7年間以上生死が不明である場合、最後に連絡を取れてから7年後の日付をもって死亡とみなすという制度になります。

相続人の中に長い間生死不明の者がいる場合(失踪宣告)

今回の場合、被相続人の兄弟姉妹が全員亡くなっていること、失踪対象者である姉の死亡については、その死亡した兄弟が全員伝聞でしか聞いていないこと、姉の年齢が、仮に生きていたとしても120歳を超えていることなどから、家庭裁判所の判断としては、姉が海外に渡航した記録の日付から7年後の日付をもって、死亡とみなす審判をしたようです。

なお、裁判所において、また海外への渡航なので外務省などで詳しい調査をしないのか、と疑問に感じられる方もいるかと思います。

ただ、私どもが知る限り、家庭裁判所については海外の居住者についての生存の調査というのはあまり行っているようには思えません。

裁判所の調査についても限界があるので致し方無いのかと思います。

こうしたケースでは、外務省に入出国の記録などがないか問い合わせるのですが、同じく外務省についても入出国の記録について、また海外渡航先での(元)日本人の生存確認などについて明確な回答を得られたことはほぼありません。実績には機能していない制度と言えます。

当事務所の無料相談について

当事務所では相続の無料相談を実施しています。

今回のように失踪宣告が必要なケースなどはご自身で相続手続きを進めることが難しいケースが多いです。

また兄弟相続などもご自身で進めてしまったがためにより複雑な状況になってしまった、というケースもございます。

複雑な相続については是非当事務所にお任せください。

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